モデルファクトリーヒロのレーシング ピクトリカルシリーズの第33弾は、2月に公開された映画「RUSH プライドと友情」で舞台となった1976年シーズンがテーマです。
F1映画は意外と少ないのでそれだけでも新鮮ですが、過去のドキュメンタリーをこれほど劇的に最後まで非常にスリリングに見せてくれるとは思いも寄りませんでした。モータースポーツファンはもちろん、多くの方に見て頂きたいお薦めの映画です。
ニキ・ラウダとジェームス・ハントの確執とチャンピオン争い、ドイツGPでのクラッシュからの奇跡の復帰と、またしても雨に祟られたシリーズチャンピオンがかかった日本グランプリ。現実に起こったとは信じがたいほどの波乱に満ちたドラマ性に富んだ1976年のグランプリですが、これまでなぜか映画化はされて来なかった様です。おそらく過去の映像だけではノスタルジーな記録映画的なものしかできなかった事でしょう。もちろん昨今の優れたCG技術によってこれほどの完成度となったのはいうまでもありません。
計算し尽くされたCG映像によって当時のグランプリマシンを活き活きと蘇らせる事に成功しています。
スタートダッシュ時のフルパワーに捩れるタイヤや、ボディーのビビりに震え飛び散る雨粒、コーナーのアペックスを通過するときの風圧に吹き飛ぶ枯れ葉など、とても実写では表現しきれない巧みな表現がふんだんに用いられています。
映像のこだわりは画面の隅々まで行きとどいている感じで、マシンのデティール等にもぬかりはありません。
そんな当時のマシンにもっとせまりたい方にお薦めなのが、モデルファクトリーヒロがリリースしたこの一冊です。Ferrari 312T / 312T2・McLaren M23 / M26・Tyrrell 007 / P34・Lotus 77・March 761・Brabham BT45・Kojima KE007など、個性的なマシンが収録されています。
写真点数はカラー/モノクロ含め約600点、総ページ数は132ページです。
JOE HONDA Racing Pictorial Series by HIRO No.33 ¥3,143(消費税別)